台湾基進の林省吾氏が李登輝友の会セミナーで講演 1月13日選挙主戦場は国会議員選 「総統と国会のねじれになりそう」

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講演する林省吾氏

日台友好団体の「日本李登輝友の会」は11月25日、東京都内で、第82回台湾セミナーを開き、台湾の政治情勢に詳しい「日本台湾基進友の会」の林省吾会長が、来年1月13日の台湾総統選挙・立法委員(国会議員)選挙についての見解を語った。セミナーには約50人が参加し、熱心に耳を傾けた。

 台湾総統選をめぐっては立候補の届け出直前に野党の国民党、民衆党による候補者一本化の動きがあったものの、結局、両党は決裂、一本化に失敗した。林氏は「(一本化に失敗した結果)民進党の頼清徳候補(現副総統)の当選は間違いないと思う」と断じた。そのうえで「今回の主戦場は国会議員選挙である。民進党は苦しく、過半数を取れないだろう。総統は民進党だが、国会は野党が多数派というねじれになりそう」との予想を語った。

 台湾では総統選挙、国会議員選挙が同時に行われる。国会の定数は選挙区79、比例区34の計113議席。主要3政党の現有議席は民進党61、国民党37、民衆党5。他は時代力量3、無所属6、空席1。前回選挙で民進党が大勝して過半数を獲得したため、蔡英文総統は安定した国会運営ができた。

参加者が写っている写真です。「約50人の前で選挙の行方について講演する林省吾氏」

 林氏は世論調査の結果などから「3党とも過半数を取れないだろう。国民党は地方組織が根強く選挙区で議席を伸ばし、逆に民進党は逆に議席を減らしそうだ」などと述べて、獲得議席を以下のように予想した。

民進党 61→47(減14)

国民党 37→54(増7)

民衆党 5→8(増3)

 林氏は民進党が14議席を減らし、過半数割れとなれば、国民党、民衆党が手を結び、国会は野党が優勢になり、「総統と国会、ねじれは避けられないと思う」と断じた。さらに、国会議長(立法院長)は国民党の韓国瑜・元高雄市長(比例区に出馬予定)が選出される可能性が大きいと大胆な予想を披露した。

 陳水扁総統の時代、総統は民進党、国会は国民党というねじれが起きた。ねじれになれば、総統は予算の国会審議などで困難が予想される。

 林氏は台湾高雄市の出身、2005年から日本を拠点に台湾情報を発信している。台湾基進という台湾派の政党の一員である。同党のメンバーらは2020年の韓国瑜高雄市長のリコール運動の中心になったといわれる。今回の国会議員選挙では9人の候補者を出馬させ、議席獲得を目指している。