第17回日本国際漫画賞 台湾勢が最優秀賞

0
「青空のもと、風追う少年」が最優秀賞獲得

第17回日本国際漫画賞(主催=外務省)が12月26日、受賞作品を発表した。台湾漫画家、簡嘉誠さんの作品「青空のもと、風追う少年」が最優秀賞(金賞)に、同じ台湾籍の林奕辰さんの「207番目の骨」と清水さんの「友恵の小梅屋おぼえがき」が入賞(銅賞)を獲得した。台湾勢が同大賞で4年連続を受賞した。

日本統治時代の台湾を背景にした「友恵の小梅屋おぼえがき」

日本国際漫画賞は日本国籍以外の漫画家を対象にしている。2006年に大の漫画好きとして知られる麻生太郎外務相がスピーチで「漫画のノーベル賞のようなものをあげたい」と発言した事が発端。その後外務省内で設立の検討が始まり、翌2007年5月22日に正式に設立された。

台湾勢はこれまでも同大賞に複数回受賞しており、漫画家、韋蘺若明さんの作品「送葬協奏曲」は第14回の最優秀賞(金賞)を獲得した実績を持ち、前回にも星期一回收日さんの作品「ネコと海の彼方」が優秀賞(銀賞)を受賞したから、受賞の「常勝軍」と呼ばれている。

ファンタジーの世界観を描いた「207番目の骨」

台湾文化部の対日窓口機関「台湾文化センター」によると、文化部は近年日本で台湾漫画の宣伝に力を入れており、4年連続「台湾漫画夜市展」「漫画の絆 台日色紙展」「漫画有聲音展」などの開催や、北九州市漫画博物館と協力し「台湾租書店と漫画のファンタジー旅」を主催している。同部は「これからも日本で台湾漫画のプラットフォームを作り、台湾漫画の知名度向上を狙い続ける」とコメントした。