台湾教育部と九州大学が3回目の「台湾学講座」実施協定書に調印

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MOUを披露する陳総領事(左)と石橋総長

駐福岡台湾領事館の陳銘俊総領事が2023年12月25日に九州大学(石橋達朗総長)を訪問し、3回目の「台湾学講座」実施協定書(MOU)の調印式を行った。

この活動は「台湾研究」を世界的に推進するために台湾の教育部(文部科学省)が主催し、各国の一流大学やその他の機関と協力して、講座、学者交流、人材育成を通じて台湾のソフトパワーを強化し、台湾の認知度を高めることを目的としている。

台湾教育部と九州大学は2017年に初めて「台湾学講座」のMOUを締結して以来、学者や一般の人々に対する台湾への理解と関心を促進し、九州と台湾の相互理解と協力関係の構築・強化を図ってきた。

九州大学の石橋達郎学長は挨拶の中で、2017年に「台湾学講座」を開始して以来、九州大学は台湾学界との交流を拡大し続けており、2023年までに国立台湾大学をはじめ国立政治大学、国立台湾師範大学、国立台湾科学技術大学等10大学と学術交流協定を締結し、台湾と日本の教育・学術交流を継続的に深めていると述べた。

3回目のMOUに署名する陳総領事(左)と石橋総長(右の真中)

九州大学は、1903年に設立された日本のトップ研究型国立総合大学であり、戦前は台湾との間で多くの人材が行き来した歴史的なつながりを持っている。また2014年には、「グローバルトップ大学構想」に認定され、国際的な教育を担う重要な大学の一つとされており、九州大学の取り組みを通じて、日台の関係が更に強化され、両地域の教育・学術交流が一層促進されることが期待されている。

陳銘俊総領事は挨拶の中で、自分が駐日代表である許世楷大使の特別補佐官を務めていた19年前に最初の「台湾研究講座」を早稲田大学に設置したことを思い起こし、今日九州大学でこのような場に立ち会うことが出来て、感無量であることを述べた。

また特に台湾の建築や教育制度が九州・山口の影響を強く受けてきた歴史やTSMCの九州工場設立という新しいステージの中で、九州大学の「台湾学講座」が九州・山口のみならず台湾と日本の学術・文化の交流拠点となることを大いに期待すると述べた。