オンライン開催のAPEC専門家会合「再生可能エネルギーと省エネの未来」

0
経済部能源局は、APEC専門家会合を主催した。(経済部サイトより)

台湾経済部能源局は5月13日と14日の両日、APEC第55回新エネルギー・再生可能エネルギー技術専門家会合(EGNRET)及び第56回エネルギー効率・省エネ専門家会合(EGEE&C)のジョイントミーティングを主催した。この会合はオンライン形式で行われ、豪州、カナダ、中国大陸、香港、日本、韓国、インドネシア、タイ、米国、台湾及び6つのAPEC組織が参加した。今回は、アジア太平洋地域のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの比率を2030年までに倍増させるという目標と、新興技術の応用によってエネルギーの利用効率を引き上げること、エネルギーの節約に関する措置などが話し合われた。

開会式は、経済部能源局の李君礼副局長が中華民国台湾政府を代表して挨拶した。「世界はエネルギー転換の大事な時代を迎えている。国際社会の一員として、台湾はすでにエネルギー転換の目標を制定し、それに関する一連の計画を策定している」とした上で、エネルギー転換を成功させるには域内、そして国際間の協力が必要だと強調。台湾は長年、APEC域内の協力に積極的に参加しており、これからもアジア太平洋地域の再生可能エネルギーの発展、エネルギー効率の向上、エネルギーの節約などに貢献し、実際の行動をもって持続可能な開発を支援していく立場を示した。

会合では台湾の代表が、省エネ商品のエネルギー効率に関する情報を即時に得られるアプリ「Be Cool」を紹介した。これはスマホやタブレット端末などをデバイスとし、光学的文字認識(OCR)技術を応用したもの。アプリをインストールしたスマホで売り場に並ぶ商品の型番をスキャンすると、利用者の要求に合致した省エネ商品を購入するためのアドバイスが得られる。スピーディにそして容易に省エネ商品を選択できるよう「手助け」されるもので、オーストリアの国際環境賞「エネルギーグローブ賞(ENERGY GLOBE Award)」にノミネートされた実績を持つ。このアプリの紹介は大きな反響を呼んだ。

会合ではまた、現在の再生可能エネルギーの発展の現状と政策の推進に関して意見の交流があり、今後の協力の方向性について前向きな議論がなされた。そして、APECが目指すエネルギー効率と再生可能エネルギーの目標に向かって邁進することで一致した。