台湾人目線で日本のアイドルカルチャーを表現

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LEE KAN KYO初の個展開催。日本のアイドルカルチャーを抱き枕などで表現
LEE KAN KYO初の個展開催。日本のアイドルカルチャーを抱き枕などで表現

台湾出身のアーティスト兼デザイナー・LEE KAN KYOによる初の個展LEE KAN KYO展
「ドリーム・あの子(Don’t stop)」が1月13日より銀座のギャラリー・ガーディアン・ガーデンにて開催されている。(期間:1月29日まで)13日にはオープニングセレモニーが開催され、台湾文化センターの朱文清センター長も足を運びLEEを激励した。

LEE KAN KYO(写真左)の個展には台湾デザインセンターの朱文清センター長の姿も
LEE KAN KYO(写真右)の個展には台湾デザインセンターの朱文清センター長(写真左)も訪れた

同展はリクルートホールディングスが35歳以下の若いアーティストの可能性を広げるために開催している第10回グラフィック「1_WALL」展で、LEEが架空のアイドルをモチーフにデザインした缶バッチを発表しグランプリを受賞したことに対し、個展開催の機会が与えられ開催されたもの。同展ではグランプリ受賞作品の缶バッチはもちろん、今回のために制作されたアイドルモチーフの大きな抱き枕や、LEEの初期作品の塗り絵など、色鮮やかでポップな作品が並んでいる。同展の作品は、現在大量生産されているかのように溢れている日本のアイドルを、華やかながらも皮肉を交え、台湾人目線で表現している。

第10回グラフィック「1_WALL」展で、LEEがグランプリを受賞したアイドルモチーフの缶バッチ(写真提供:リクルート)
第10回グラフィック「1_WALL」展で、LEEがグランプリを受賞したアイドルモチーフの缶バッチ(写真提供:リクルート)

LEEは作品について「缶バッチは工場で生産されるイメージがあり、日本で大量生産されているアイドルを表現するのにぴったりだと思い制作した。また、アイドルとは握手は出来ても実際に抱く事が出来ないので、それなら抱き枕にして見ようと言う思いつきで制作した。等身大にするため、この抱き枕は高さ160センチと大きめになっている」と話していた。

個展では作品の抱き枕や、ポストカードなども販売されている。(写真提供:リクルート)
個展では作品の抱き枕や、ポストカードなども販売されている。(写真提供:リクルート)

なお、同展開催については「この作品は日本人はもちろん、日本にいる台湾人にも見てもらいたい。私が表現する日本のアイドルカルチャーを台湾人がどう感じるのかを知りたい。この個展をきっかけに2015年はもう少し表にでて活動していけたらと思う」と意気込みを述べていた。

個性的でポップでありつつ、ユーモアを用いた作品を作り出すアーティスト・LEE KAN KYO
個性的でポップでありつつ、ユーモアを用いた作品を作り出す台湾人アーティスト・LEE KAN KYO

リクルートの菅沼比呂志プランニングディレクターは「日本人ではLEEさんのようにここまでアイドルを突き放してみられないと思う。LEEと日本のアイドルカルチャーの距離感が表現されている個展だ」と話していた。

LEEは2007年に台湾から来日し、東京造形大学グラフィックデザイン専攻に編入後、同大学院に進学。在学中に日本のアイドルカルチャーに興味を持ち、独自の表現スタイルによってアイドルをモチーフにしたシリーズ作品の制作を開始。現在は日本でデザイナーとして働きつつ、自らの作品制作にも励んでいる。

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